突然、自社のWebサイトのアクセス数が減少してしまった!
調べてみたところ、Eメール配信もソーシャルメディアやコンテンツの運用もすべて普段どおり。一体何が原因なのかわからない・・。
このような場合、Web担当者はどうすればいいのでしょうか?
というわけで、今回は「もしも」のときに役立つステップをまとめてみました。将来的に起こる可能性は十分ありますので知っておいて損はありませんよ!
まず大切なのが落ち着くことです。
Googleは年間500~600回も検索アルゴリズムをアップデートしています。 これは、2011年のパンダ・アップデートや2012年のペンギン・アップデートなど、重要なアップデートを含まない回数であり、大なり小なりアルゴリズムはかなり頻繁に更新されています。
検索エンジン側のアルゴリズム変更により、こちらが何もしていなくてもアクセス数が減少するのはままあることなのです。
最初のステップは対処法ではないですが、心持ちからです。この事実を知っているだけでも余計なパニックに陥らなくて済みます。
さて大前提として、アクセス数を計測するためのトラッキングコードが正しく記述されているかどうかを確認しましょう。
Webサイトを少し触るだけでも、意図せずしてトラッキングコードを削除してしまう場合があります。
アクセス解析ツールとして使用しているのがGoogle Analyticsかマーケティング自動化ツール(HubSpotなど)かに関わらず、Webサイトの情報を正しく受信できているかどうか再度確認しましょう。
こんなに分かりきったチェックをすることに意味はあるのかと思われそうですが、実際のところ「トラッキングコードの記述漏れ・誤って削除」というケースは驚くほど多く発生しているのです。
先週Googleの検索1ページ目に載っていたキーワードは、その時の順位をまだキープしていますか?もしキーワードのページが検索順位1~3位から7~9位に落ちたとすると、サイトのアクセス数は極端に減少しているはずです。
サイトの順位が全体的に落ちていた場合、アクセスを多く集めていたキーワードやページを重点的に確認するといいでしょう。
検索順位が1ページ目から2~5ページ目以降に落ちたとすると、Googleからペナルティを食らった可能性があります。
Googleに「時代遅れなSEO・不正な手法を使っている可能性が高い」と判断されたページは検索順位を下げられたり、もっとひどい場合は検索結果から完全に削除されてしまいます。
キーワードの順位を常に把握するのは面倒ですが、幸いこれを自動でやってくれるソフトは数多く存在します。それらを使って検索順位をチェックし、主力キーワードのランキング推移を見てみましょう。そこから、検索順位がどれほど下がったか、それを回復するにはどのようにSEOを行うべきか、といった分析を行います。
検索エンジンにおける順位を算出するときに重要となるのが、「ドメインオーソリティ」という要素です。ドメインオーソリティとは、そのWebサイトが検索エンジンでどの程度評価されているのかを示す指標で、アメリカで最も信頼されているサイトの一つ「Moz」(元SEO Moz)によって提唱されている概念です。
ドメインオーソリティは、新規記事の投稿頻度、ページ数、内部/外部リンク数およびその質、その他もろもろの要素をもとに算出されており、グーグルのアルゴリズムを参考に計算されています。
※Moz(https://moz.com/researchtools/ose/)の公式情報はつねに確認しておきましょう。
オーソリティに変化の兆しが現れたら、すぐにでも対応できるように月単位で目を離さずチェックしたいところです。もし悪くなっていれば、戦略を変える必要があります。人々が「面白い」「シェアしたい」「リンクを張っておきたい」と思えるような記事を追加したり、高品質なサイトへのリンクを張ってそこからのバックリンクを期待してみましょう。
悪質な被リンクは、確実にWebサイトの価値を損ないます。
強固かつ正当な被リンクをもらえるよう運営していたとしても、何の前触れも無くペナルティを受けることがあります。
まず探すべきなのは、あなたのサイトにリンクしているもののうち、「このサイトからのリンクは必要ない」と思えるものです。これはWebアナリティクスやマーケティング自動化ツールなどを用いて「リンク経由のアクセス数」を見ればすぐに分かります。
そこで着目する点は、以下の3つです。
・世界各国から被リンクを受け取っている
・外国からのアクセスがやたらと多い
・サイト内ではもう存在しないページ向けのリンクがなぜか張られている
上記に当てはまるものがあったら気をつけてください!
これらは明らかにハッキングサイト、あるいはそれに順ずるサイトからの「望ましくないリンク」です。実は近年、このケースがかなり増えています。
もし悪質な被リンクを発見したら、リストにまとめて専門家に相談しましょう。
またGoogleに「無視する被リンク集」として提出し、サイトをクリーンにする手続きを始めてみるのも手です。
もしここまでのステップを全て終え、それでも問題が見つからなかった場合、外部ツールを活用してサイトを評価してもらい、そのレポートを分析に役立てましょう。
Webサイトの評価ツールとしておすすめなのが、HubSpotが提供している
「WEBSITE GRADER」(https://website.grader.com/)です。
パフォーマンス・モバイル対応・SEO・セキュリティといった要素を自動で評価し、最後に「今後やるべきこと」も示してくれます。
使い方はWebサイトのURLと自分のメールアドレスを入力するだけ。たった20秒で終わります。Webサイトを自動で評価してくれるツールは、時々刻々と移り変わるWebの趨勢に合致した非常に強力な武器です。実際、多くの企業がこうしたツールを活用しています。
「WEBSITE GRADER」はとてもシンプルで使いやすいので、まずはこれからトライするのがお勧めです。
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いずれにせよ、パンダ・ペンギンアップデートは、Googleが今後10年間で展開しようとしている変化の始まりに過ぎません。通常、大規模なアップデートの告知は検索へのアルゴリズム適用と同日に行われますが、告知より数週間(欲を言えば数ヶ月)も前からWebサイト上のデータの動きをチェックしておけば、あらゆる変化に対し即応が可能です。
Googleが次にどんな変更を行うかは私たちには掴めません。
そこで、常に自分のWebサイトで起こっていることをチェックし続け、Webサイト運営側である私たちも戦略をアップデートし続け、全体のトレンドに乗っていくことが必要なのです。
そしてこれらのことは、インバウンドマーケティングの戦略に全て含まれている要素と言えるのです。
また、これからWebサイト制作・リニューアルを検討されている方には、「成功させるためのチェックリスト10」をこちらの記事にまとめました。合わせてご覧ください。
「Webサイト制作を成功させるためのチェックリスト10」
いかがでしょうか?「もしも」のときのために、下記手順を落ち着いてトレースすることが重要です。
【ステップ1】トラッキングコードをチェックする
【ステップ2】キーワードを分析する
【ステップ3】ドメインオーソリティを確認する
【ステップ4】悪質な被リンクを調査する
【ステップ5】外部レポートを活用する