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ナーチャリングに効果あり!ステップメールの6つのポイント

作成者: 蘆田 優|2018年08月03日

『マーケティング活動で獲得した「見込み客(リード)の 79%」は、すぐに売上に繋がらない』(出典:MarketingSherpa)と言われています。
この調査結果からも、獲得したリードを顧客化するためにはナーチャリング(育成)が必要だと言えます。

ナーチャリングの主な手段はEメールやブログですが、顧客化することができるレベルまで育成するためには時間がかかるものです。今回は、そんなリードナーチャリングを効率的に行うことができる、ステップメールの作成方法について解説します。


 

目次

ステップメールとは?

ステップメールとは、「ダウンロード」「セミナーへの参加」「アンケートへの回答」などユーザーの行動をトリガーにして、決められた内容のEメールを一定期間に配信する手法のことです。

ユーザーの課題を解決するようにEメールを設計することで、ユーザーのナーチャリングに適したEメール配信が可能になります。

メルマガとの違いとは何か?

Eメールを配信する方法として、メルマガがあるのではないか?と思われた方も多いかもしれませんが、メルマガとステップメールは別物です。

 

ステップメール

メルマガ

目的

主にユーザーのナーチャリング

ユーザーとの関係維持・向上

情報の鮮度

あらかじめ決めた内容のため、情報が古くなる

定期的な配信のため、情報の鮮度が高い

配信方法

ユーザーの行動をきっかけに始まり、シナリオに合わせて自動配信

月に数回の定期的な一斉配信

配信期間

一定期間に配信

ユーザーが購読解除するまで永続的な配信


・メルマガ
定期的に一斉Eメールを配信するので、鮮度が高い情報を届けられます。またユーザーとの関係との継続・向上に使われます。

・ステップメール
あらかじめ決めたシナリオに沿って、一定期間に用意されたEメールを配信します。ユーザーのナーチャリングが主な目的です。

ステップメールのメリットとは?

ステップメールを送るメリットとしては、主に3つあります。

  • シナリオを作成し、段階的にEメールを配信することで、ユーザーをナーチャリングできます。
  • ユーザーの行動がベースにEメールの配信が始まり、段階的にEメールが送られます。資料ダウンロードがトリガーになることもあり、最初から確度の高いユーザーのナーチャリングを始めるこができます。
  • 自動的に送信されることで、Eメール配信に時間を掛けずに済みます。またユーザーのフォローアップに取りこぼしが無くなります。

ステップメール設計の6つのポイント

では、どのようにステップメールを設計していけば良いか、6つのポイントを抑えながら作成してみましょう。

1.顧客ニーズの理解

ステップメールはユーザーの購入プロセスを考え、課題を解決するための情報を提供する必要があります。

よって、ユーザーの課題は何か、どのように解決するかなど、ユーザーの情報収集をする必要があります。つまり、ペルソナやカスタマージャーニーの作成が必要です。

2.目的の明確化

ステップメールのシナリオを作成するには、ステップメールの配信目的を決めなければなりません。
前提としてお客様の課題解決が目的であるのはもちろんです。加えて、ステップメールを送ったユーザーにどんな行動をさせたいのかを明確にすることが必要です。セミナーに来てほしいのか?商品の検討をして欲しいのか?などステップメールの配信目的を定めましょう。

そもそも目的のないEメールは、相手にスパムメールやただの営業メールと捉えられてしまうことがあるので注意しましょう。

3.各ステップでKPIの設定をする

目的が決まったら、その目的を数値目標で表せるようにしましょう。「仕事の効率化に関係するセミナーに来て欲しい」という目的であれば、「セミナーの受講率を20%あげる」という目標設定になります。

目的達成の最終ゴールのKPIを決めたら、次に各ステップごとにKPIを設定します。
各ステップの目的ごとに、KPIとして設定するとよい項目は次の通りです。

    

目的

KPI

1通目

2回目以降のEメールへ繋げる

バウンス率
→資料ダウンロード以上の関係を望んでいない時は、離脱するので、バウンス率を確認します。

2~3通目

製品やサービスの理解度を深める

クリック率
→商品やサービスの理解度が高くなっているかを測るために、関連記事へのリンクのクリック率を確認します。

4~5通目

商品やサービスへの興味・関心を深める

開封率
→ユーザーが、配信するEメールの内容に対して興味関心が高くなっているか開封率で確認します。

 

6通目

資料ダウンロードやセミナーへの参加などを促す

クリック率、コンバージョン率
→資料ダウンロードやセミナー参加といった具体的なアクションへのコンバージョン率を確認します。ただし、コンバージョンするかどうかは、サイトによるところも大きいので、クリック率も見ていきます。

4.シナリオの作成

シナリオ作成に重要なのはユーザーとの「信頼関係の構築」です。信頼関係の構築なくして、セミナーの参加や商品の受注にはつながりません。

主なシナリオの流れは以下の通りです。

1通目)サンキューメール
資料ダウンロードなどのアクションに対して挨拶のEメールから始まります。また、この時ユーザーに対してアンケートを取ることで、課題や悩みの深堀ができます。
1通目から離脱されないように丁寧な文面になるよう心がけましょう。

2~5通目)記事や資料の紹介
ユーザーとの信頼関係の構築が目的です。信頼関係を構築するために次のことを意識しましょう。

  • ユーザーの課題や悩みに共感し、寄り添う内容にする
  • 序盤のEメールでユーザーの課題を解決できる情報の提供をする
  • ユーザーの知識レベルに合わせた内容にする
  • 担当者の個別メールにする
  • メルマガのようなタイトルにしない
  • 個別に送られてきたような文面にする
  • 初めからセールスやセミナー参加のEメールを送らない

6通目以降)セミナー招待・セールスメール
コミュニケーションが取れた状態で、セミナーや商品の案内を行いましょう。

5.Eメールの作成

Eメールの目的を1つ決め、内容を1メッセージに絞る事で、ユーザーに伝えたいことをシンプルにします。シンプルにする事で、ユーザーはメールの内容を把握しやすくなります。

信頼関係をつくるためか?興味や関心を高めるためか?行動を促すためか?
ステップごとのEメールの役割を考えて作成しましょう。

6.配信結果から分析と改善

ステップメールで計測すべき数値は、「開封率、クリック率、コンバージョン率、バウンス率」などがあります。

特にステップメールの最終的な目標である、商品購入やセミナー受講のコンバージョン率はどれくらいかを計測します。

またそれだけでなく、Eメールの開封率とクリック率を計測しましょう。
各数値の測定をすることで、どのステップから目標が達成できていないのかが分かり、原因を突き止められます。目標としている数値が到達していないのには必ず理由があります。逆に、達成できていることにも理由は必ずあります。

それぞれの原因を考え、検証と改善を繰り返すことでステップメールの効果の最大化を目指しましょう。

HubSpotならここまでできる!ステップメール

HubSpotの特徴としてステップメールを自動的に送りながらも、人間味のあるEメールにすることができます。

パーソナライズトークンを使うことで、相手の名前が入るようにしたり、その人にあった内容にすることができます

 

また、コンテンツをダウンロードしたらEメールの自動送信がはじまります。フォームへの申し込みに対して返信があった場合や、なかった場合に対して、それぞれの行動に合わせたシナリオを展開できます。

HubSpotでは、メール作成、送信、改善まで一貫して行えるので、他のツールは一切必要ありません。簡単にステップメールを作成できるだけでなく、全てのデータを一元化することで、PDCAをより早く回すことができるHubSpot、おすすめです。