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名刺交換後のナーチャリングは大丈夫?HubSpotとSansanの連携方法

作成者: 蘆田 優|2018年10月16日

MA(マーケティングオートメーション)の重要性が高くなってきている中、営業担当者が毎日交換する名刺をマーケティングに活かせていますか?
特にBtoB企業の場合、オンラインリードよりもオフラインで得る名刺の数のほうが圧倒的かと思います。

そこでオススメしたいのが、クラウド名刺管理ツール「Sansan」です。

「早く言ってよ・・」のテレビCMで、1度は見たことがあるのではないでしょうか?
Sansanは、スキャンするだけで名刺情報を会社全体で共有し、会社の資産にする事が出来ます。Sansanとマーケティングオートメションの連携により、オフラインリードのナーチャリングができ、オンラインとオフラインを掛け合わせたマーケティングやセールスが可能になってくるのです。

ということで今回はSansanとMAツールであるHubSpotとの連携方法について解説します。


Sansanの3つの特徴

個人で管理していることが多く、活用されることがなかった名刺情報を、スキャンするだけで会社全体が把握できる「資産」にするのがSansanのコンセプトです。
Sansanの特徴としては、大きく3つあります。

1. スキャンするだけで簡単にデータ化

展示会やセミナー等で、営業担当者が交換した名刺情報をスキャンするだけで、簡単にデータ化することができます。Sansanは1つ1つの情報をAIと人間の目を駆使して確認することで、情報にミスがほとんどありません。

2.顧客情報は自動的に更新

名刺の情報が更新されると、自動的に取り込んでいた名刺の情報も変更されます。名刺交換した相手の人事異動があった時や、役職が変わった時でも心配ありません。また、名刺の情報から会社のHPや、リリース情報も確認する事が出来ます。 

3.関係性まで把握可能

名刺情報に名刺交換した人が紐づくので、社内の誰がご挨拶した事があるのかを確認できます。これにより、自分がまだ会った事のない相手でも、社内の誰かが繋がっていれば、アプローチすることが可能になります。

SansanとMAの連携をすることの2つのメリットと注意点

それでは、SansanをMAと連携させることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

1.ハウスリストを作成できる

Sansanの特徴にあるように、データを手入力で入れる必要がなくなりました。
MAと連携する事により、スキャンすると同時にMAのコンタクト情報に自動で追加されます。Sansanを利用する事で、オフラインからのリード獲得、その後のナーチャリングに繋げるハウスリストを作成することができます。 

2.オフラインでの情報を活かしたナーチャリングができる

オンラインでコンタクトに入った方と、実際にお会いしてミーティングをするとしましょう。その時、担当者の他に導入選定の決定者が同席するケースもあるかもしれません。
交換した責任者の名刺をSansanでデータ化し、MAにインポートし得た情報を入力することで、より効果的にナーチャリングできるようになります。 

以上のようなメリットもありますが、注意しなければならない点もあります。

1.複数のシナリオを用意する必要がある

オフラインでのリードに向けてナーチャリング出来る事がSansanのメリットですが、リードの状況がそれぞれまったく違います。営業先で同席された方、展示会やセミナーで出会った方など、リードを獲得した状況に合わせて、ナーチャリングのシナリオを作成する必要があります。

2.情報の取り扱いに注意する

獲得した名刺は企業の所有物として扱う事が出来るので、メルマガ配信には問題ありません。ただ受け取る側がメルマガの配信に対して、良くない印象をもたれる場合もあります。そこで、オプトアウト(メルマガ配信停止)を簡単に行うことができるようにするなどの工夫が必要です。

また、MAツールと連携することで、メルマガにトラッキングコードの埋め込みが簡単に出来ます。しかし、ユーザーの行動情報を獲得するには、オプトインでの同意が必要になります。名刺交換した相手方にメルマガ配信などの配慮が必要なだけでなく、トラッキングの同意を得る注意が必要です。特に展示会やセミナーなどで名刺を入手する際、個人情報を製品やサービスの情報配信に利用することを明示しましょう。 

SansanとHubSpot 2種類の連携方法

このように、SansanとMAを連携させることで、オンラインとオフラインを掛け合わせたマーケティングがどんな効果があるのかが理解できたかと思います

次に、MAツールの中でもHubSpotとの連携方法を解説します。SansanとHubSpotの連携には2つの方法があります。

1.SansanをZapierを利用して連携する

Zapierを使用することで、簡単に連携する事が可能です。Zapierとは2つのアプリケーションを簡単に接続し、ワークフローを自動化させるツールです。

Zapierを使うことで、SansanとHubSpotを簡単に接続する事が出来ます。Sansanでの名刺スキャンをトリガーにして、新しいコンタクトの情報をHubSpotに蓄積します。
以下の手順で行います。

1.Sansanのサイトにて、Zapier連携用のAPI keyを発行。

SansanのページでAPI keyを発行します。発行方法に関してはこちらでご確認ください。

2.ZapierにAPI Keyを入力し、ワークフローを設定

まず最初に、Sansanで得たAPI Keyの情報をZapierに追加します。
その後、Sansanで名刺がスキャンされた場合、リードの情報を新しく追加・変更できるようにZapierを設定します。この設定は、下のような画面で、トリガー内容とアクションをクリックするだけで、簡単に行う事が出来ます。

ただこのZapierで連携する方法ですが、プランによっては料金がかかります。ある程度目的に沿った連携を行うには月額250ドルほどの使用料金がかかります。(2018年10月時点)

②SanSanのWebhookアクションでのAPI連携方法 

2つ目の方法は、HubSpotのWebhookアクションでAPI連携する方法です。
HubSoptのワークフロー機能には「Webhook」というアクションがあります。この機能を利用することで、任意のタイミングで他のシステムにコンタクトのデータを送信することが可能になります。すべてをHubSpotで完結する事ができ、Zapierで行うことによる追加料金はかかりません。
ただし、API連携はプログラムを用いた開発が必要です。その際の開発コストは見ておく必要があります。

例えば、Sansanで名刺をスキャンしたタイミングで、新しいコンタクト情報であれば、HubSpotに名刺を同期し、HubSpotのコンタクトとして登録します。
使用するために以下の設定を行います。

HubSpotでWebhookアクションを持つワークフローを定義

 この連携には、HubSpotからWebhookリクエストを受け取るサーバープログラムを準備する必要があります。
このプログラムの作成するコードは、PythonやPHPやJavaなど、どんなプログラム言語でも問題ありません。詳しくはこちらを参照ください。

 サーバープログラムを作成したら、中間サーバーになるGoogle Cloud Platformなどにデプロイしましょう。中間になるサーバーは、ネットに公開されているものであれば基本的に問題ないです。

以上を設定することで、SansanとHubSpotを連携し、コンタクトの情報を更新できるようになります。