こんにちは、タービン・インタラクティブです。
今回は3年ぶりに現地開催となった、Adobe MAX 2022 ロサンゼルスの様子をお届けします。
Adobe MAX はAdobe主催のクリエイティブイベントで、米国時間10/18~20(日本時間10/19~21)3日間開催されました。
ソフトウェアとしての最新情報はもちろんのこと、最前線でクリエイティブに活躍する講師たちが、そのノウハウを教えます。
コロナ禍により、直近は昨年までオンライン開催のみでしたが、今年からリアル会場とオンラインのハイブリッド開催となりました。
また、オンライン開催も日本向けには独自コンテンツが配信されるなど、両面でのコンテンツの充実に力を入れていたようです。
会場付近のホテルはすぐに一杯になってしまいますが、少し離れたところでも、Adobe指定のホテルに宿泊すると、会場までの無料シャトルバスが手配されており、会場までの交通には困りません。
事前配布されたQRコードで受付すると、参加証明書(パス)に加えてステンレスボトル、パーカー、トートバックなどの配布もされました。
温暖なロサンゼルスの外気と比較し、会場内はかなり温度が低かったため、支給されたパーカーが役に立ちます。
また、ステンレスボトルは繰り返し使用できるもので、会場内の給水所で各自補充することでごみの削減に繋げているようです。
参加者全員が同じアイテムを持って回ることで会場に一体感が生まれていました。
イベントの目玉となる基調講演では、今年もAdobeソフトの最新情報やAdobe社の今後向かう道が示されます。
今年はAIを駆使した作業効率化アップデートに注目が集まっていました。
今後、デザイン制作におけるAIによる自動化がどこまで進むのか、それに伴う仕事のあり方はどう変わっていくのか。
Adobe社としては、AIによってクリエイティブの仕事を奪う訳ではなく、「AI は人間の創造性を代替するのではなく、強化するものだ(”AI should enhance human creativity, not replace it”)」という観点から開発を進めているようです。
ただ、一定のラインまでAIがデザイナーの仕事を担ってくる可能性は、今後十分にあり得ます。
近い未来、AIによって仕事が奪われるデザイナーとそれを駆使して新たな価値を生み出せるデザイナーの分かれ道が現れそうです。
Webデザインの文脈で注目しておきたいのが、FigumaとAdobeが手を組み進んでいくといった発表です。今年の9月15日、FigumaはAdobeによってM&Aされました。
今後WebデザインにおけるツールとしてAdobeXDかFigumaどちらがより使われていくのか、はたまた統合されることもあり得るのか。基調講演内でAdobeXDに関するアップデートは発表されることなく終わりました。
今後注目が集まりそうですね。
基調講演とは別で、様々な分野で活躍するクリエイターやクリエイティブ関連の企業経営者たちの講演も複数あり、自由に選択して受けることができます。
実際にPCを操作しながら受ける講義もあり、大学の授業に近い形で1時間ほどの講義を1日に複数受講可能となっていました。
会場の中心には例年通りブースエリアが設置され、プロジェクト管理/クラウドサービス/映像編集/印刷/VR/AR/fontなど、クリエイティブに関連する様々な企業がブースを出していました。
Adobeソフトの最新版が体験できるブースも人気で、特にスマホからの編集でSNS投稿にも特化したAdobe Expressブースには長蛇の列ができていました。
コロナが落ち着き現地開催となった今年、会場は3日間クリエイター達の熱気で大いに盛り上がりました。
ただアジア圏からの参加はまだまだ少ない印象です。
コロナが完全に終息することを願って今後、より世界中のクリエーター達が同じ空間で交流できる場になるといいですね。