こんにちは、タービン・インタラクティブです。
待ちに待った「INBOUND2023」がついにスタートしました!今年はオンラインではHubSpotのYouTubeチャンネルからのライブ配信で主要なセッションを視聴することができるようになりました。
HubSpotは、単なるソフトウェアではなく、顧客とより深く長期的な関係を築くことのできるプラットフォームを目指してアップデートを続けています。INBOUND2023では、特にAIの活用やSales Hubの刷新を大きなテーマとして、さまざまな機能のアップデートが紹介されました。新しい時代のテクノロジーを活用することで、より顧客のニーズを理解し、パーソナライズされた体験を提供できるツールとなりそうです。
ここからINBOUND2023で発表されたHubSpotの最新アップデート情報をお伝えします。
※INBOUND2023全てを網羅したINBOUNDレポートを作成しました。ブログ内の情報に加え、レポートにて詳細をまとめておりますので、ぜひご一読ください。
※速報につき、随時情報はアップデートしていきます。
INBOUND2023のスポットライトでは、HubSpotはAIの時代をどのように捉え、どのように向き合っていくのかが語られました。ここからはメッセージの内容を簡単にお伝えします。
今年は、生成AIと呼ばれる新しい種類のAIが登場し世界を席巻しています。生成AIは過去のデータを分析するだけでなく、新しいコンテンツ、インサイトを生成し、創造的な仕事を一変させる可能性を秘めています。これはAIによって情報(Information)の時代から知性(Intelligence)の時代への移り変わりを意味しています。
それでは、この知性を最大限に活用する最良の方法は何でしょうか?それは顧客とのつながりを促進させることです。AIによって顧客の行動パターンを観察し、ニーズを予測し、インサイトを提供することで、数千、数百万の顧客とのつながりを強化できます。HubSpotが成長中の企業を調査した結果、顧客とのつながりを重視する企業は5倍の成長を達成し、カスタマージャーニーを通じて一貫して顧客とのつながりを持つことで19%の成長を実現していました。言い換えれば、どの業界でも、企業が顧客と有意義な関係を築くほど成長することができるということです。そして、AIは顧客との関係構築を助ける優れたツールです。
一方で、顧客のカスタマージャーニーは変化し続けています。たとえば、製品の発見は検索からソーシャルメディアへとシフトし、検討段階では更に詳細な情報を求める傾向が見受けられます。これらの変化に対応するために、AIを活用して顧客とのつながりを進化させる必要があります。
2014年に私たちはHubSpot CRMを立ち上げました。私たちは、簡単でパワフルなCRMが数百万の組織により良い成長をもたらすと信じています。そして、2023年にはHubSpotはAIを活用したカスタマー・プラットフォームへと進化します。HubSpotにより、あらゆる組織の知性の活用を支援できると信じています。
INBOUND2023 Spotlightより抜粋
HubSpotは、オンラインにおけるマーケティング・営業活動に必要な基本的な機能を保有しています。
主に5つの分野からアップデート情報が公開されました。
1.HubSpot AI
2023年は生成AIが世界に大きな変革をもたらしました。新しい時代のテクノロジーの活用は、コンテンツアイディアを簡単に提供してくれ迅速に作業を進めることができるようになり、担当者が他の重要なタスクに集中することができるようになります。
コンテンツ制作者は、キャンペーン用のメール件名を手軽に作成できるようになりました。これにより、Eメールエディター内でメールの本文を作成・編集する際に、メールの件名も一緒に作成できます。このジェネレーターは、マーケティングEメールの内容を読み取り、それに基づいて3つの異なる件名を提案します。作成は非常に簡単で、ボタンをクリックするだけで、適切な件名を生成できます。
【対象】Marketing Hub
LinkedInやFacebook広告のコピーをキャンペーンアシスタントで作成することが可能になります。ボタンをクリックするだけで、次回のキャンペーンにテストするための3つのバリエーションを生成できます。
【対象】全てのHub
SemrushのデータとChatGPTを活用した新しいブログ用コンテンツアイデア生成ツールが登場します。ChatGPTとSemrushのキーワードデータを組み合わせることで、ブログ記事のトピック、提案された記事のタイトル、アウトラインを簡単に生成できます。ブレインストーミングツールとして活用することで、コンテンツ制作者はブログ記事をスムーズに書き始めることができるようになります。
【対象】Marketing Hub & CMS Hub
AIを活用したコンテンツアシスタント機能が追加されました。各コンテンツにおいてアシスタント機能を活用することで次のことが可能になります。
【対象】Marketing Hub & CMS Hub
アクティブなスレッド内のすべての会話をコメントセクションに要約できるようになりました。これにより、どの受信トレイのユーザーでもすべてのメッセージを読むことなく、会話の文脈を素早く把握でき、担当者間の引継ぎが容易になります。
【対象】Service Hub
営業チームの生産性とパフォーマンスをより向上させるため、HubSpotはSales Hubを刷新します。これまでSales HubはCRMの側面が強く、売上予測や分析レポート、営業の進捗管理には別のツールやシステムが使用されることも多くありました。HubSpotでは、今後Sales Hubを包括的なセールスソフトウェアとして位置づけ、営業チームが顧客との関係性を構築することに集中できるよう、さまざまな機能の追加、更新が発表されました。
営業担当者専用のワークスペースが構築されます。このワークスペースでは、営業担当者が1日のタスクやスケジュールを一画面にまとめて効率的に整理することができます。アプリやツールを切り替えることなく、日々の営業活動に集中できるようになります。
【対象】Sales Hub Professional以上
プロスペクト・ワークスペースに新しい「リード」オブジェクトが追加されます。取引と同じように、コンタクトからリードを作成でき、担当者にリードを割り当てる手間も、忙しい作業もなくなります。
【対象】Sales Hub Professional以上
ミーティングへのリードフォームの割り当てができるようになりました。フォーム内で条件を設定することで、フォーム送信から自動的に営業担当者のカレンダーにミーティングを予約でき、リードを適切な担当者に誘導できます。
【対象】Sales & Service Hub Enterprise
新しいリードオブジェクトをレポートで追跡、分析できます。リードジェネレーションから収益への道のりを明らかにし、マーケティングチームと営業チームに明確なゴールとインサイトを提供します。
【対象】Sales Hub Professional以上
シーケンスにA/Bテストが追加されました。異なるバージョンのテンプレートを試してパフォーマンスをレポートすることで、営業活動の最適化を簡単に行えるようになります。
【対象】Sales & Service Hub Professional以上
シーケンスに2つの新しい指標(取引率と総収益)が追加されます。これにより、シーケンスが案件の創出・収益につながったかどうかを把握でき、マネージャーはチームのパフォーマンスを最適化できます。
【対象】Sales Hub Enterprise
月、四半期、年間の売上目標に対する収益の傾向を確認できます。新たに組み込まれたインサイトデータにより、予測と実績が四半期を通してどのように推移しているか を簡単に監視できます。
【対象】Sales Hub Professional以上
フォーキャスト精度をトラッキングすることで、フォーキャストの信頼性とプロセスの有効性を測定します。トレンド、パターン、要因を特定しパフォーマンスを向上できます。
【対象】Sales Hub Professional以上
HubSpotの新しいAIを活用することで、各チームのデータに基づいてフォーキャストの精度を高めることができるようになります。
【対象】Sales Hub Professional以上
パイプラインの健全性と販売速度に関する分析情報を確認できるようになりました。これにより、チームマネージャーは営業ステータスを一目で把握でき、より効果的なコーチングを行うことができます。
【対象】Sales Hub Professional以上
取引レポートが更新され、ステージのスキップ、コンバージョン、ステージ滞在時間の項目が追加されました。営業チームがデータに基づいた決断を下し、コンバージョンを増やすための販売戦略の改善に役立てることができます。
【対象】Sales Hub Professional以上
取引に基づいたジャーニー分析を構築できるようになりました。見込み顧客から収益に至るまでの経路を把握し、取引のどのステップが省略されているか、または失注に至ったのかを確認・分析できます。
【対象】Sales Hub Enterprise
プレイブックのメモフィールドでスニペットがサポートされるようになりました。これにより、よく使うフレーズをスニペットとして保存し、プレイブックで再利用することができます。さらに、リッチテキストを使用して、ハイパーリンクを含めることもできるようになりました。
【対象】Sales & Service Hub Professional以上
任意のプロパティを使用するプレイブックをチームの担当者に推奨できるようになりました。これにより、チームが必要とするタイミングで、適切なイネーブルメントコンテンツを簡単に顧客に提供できます。
【対象】Sales & Service Hub Professional以上
カスタムオブジェクトのレコードページからプレイブックに直接アクセスできるようになります。
【対象】Sales & Service Hub Professional以上
HubSpot CRMのカスタマイズ性がより拡張されます。CRMページのエディター機能が追加され、チームに合わせた適切な情報を表示するように簡単にカスタマイズできるようになります。また、よりリッチでインタラクティブな環境を構築したいユーザーにも満足いただけるよう、開発者向けのUI開発ツールも提供されています。
管理者はCRMレコードの中央列を簡単にカスタマイズすることができるようになりました。これにより、適切な情報を適切なタイミングでチームに提供することができ、顧客に対して迅速にアプローチすることができます。
【対象】全てのHub
フロントエンド技術をベースとしたCRM開発ツールを使用することで、システムを横断してより多くの情報を一元的に集約することができます。これにより、チーム全体のユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
【対象】Sales & Service Hub Enterprise
既存のHubSpotの支払い機能を「Commerce Hub」として再構築し、さらなる改善を行います。
Commerce Hubでは柔軟な支払い処理を提供するため、既存のStripeログインを使用してHubSpot CRM内でお客さまからのお金をスムーズかつ迅速に収集することができるようになりました。
※アメリカのみで利用可能
HubSpot Paymentsの加盟店は、ネイティブの請求書を作成することができます。
請求書は、コンタクト、企業、取引、見積もりから作成でき(関連するオブジェクト情報を取り込みます)、営業プロセスを迅速化し、人為的なエラーのリスクを減少させます。
※アメリカのみで利用可能
HubSpotからSMSを通じてパーソナライズされた顧客体験を提供できるようになりました。現時点ではSMSの利用はアメリカのみで展開されていますが、今後はグローバルへの展開が予定されています。
※アメリカのみで利用可能
【対象】Marketing Hub Professional以上
いかがでしたでしょうか。
INBOUND2023では、Sales HubやCRM機能の大幅なアップデートに加え、AIを活用した機能も数多く発表され、HubSpotも新しい時代に突入していると感じました。詳細な情報が公開され次第、本記事も随時更新していきます!