こんにちは、タービン・インタラクティブです。
年に一度開催されるHubSpot社主催イベント「INBOUND2024」が、日本時間の9月19日(木)22:30に開催されました。
去年に引き続き、今年もHubSpotのYouTubeチャンネルから主要なセッションを視聴することが可能です。
アジェンダについては、こちらを参照ください。
今年のINBOUND2024のスポットライトでは、AIがどのように人々のデータとの関わり方を変えていくのか、また、HubSpotのAI機能を活用してキャンペーンや販売プロセスに結びつけていくことの大切さなどが語られました。
HubSpot社では、AIをパートナーと見なし、創造性を補完してくれる存在として受け入れており、マーケティング分野では、AIが人間の仕事を奪うのではなく、創造的なパートナーとして重要と考えられています。
本記事では、INBOUND2024で発表されたHubSpotに関する最新情報をお伝えします。
HubSpot社では、AIの価値は生産性と効率性の向上だけでなく、刺激を与える能力にあるため、生成AIが優れた機能を提供することにより、マーケティング担当者の力になると考えられています。
個人の生産性を向上させ、部門間のコラボレーションを効率化し、これまで以上に顧客のニーズを理解するためにAI活用の重要性が語られました。
AIエージェントはデータがなければ十分に能力を発揮できないため、今後、HubSpotでは、データの収集や分析を強化していくとのこと。
また、HubSpot社では、未構造化データの管理も大きな課題と考え、通話やメールなどのデータを活用し、手作業で行っていたプロセスを自動化することにより、データ管理がより効率的になると語られました。
HubSpot社製品担当SVP兼OperationsHub GMであるKaren Ng氏は、「データの簡便さと正確さに注目しています。データは、その行動に結びついて初めて価値を持ちます。私たちは、自動化を通じてデータをより有用にするためのツールを提供しています。」と語りました。
73%の顧客が、現代的なフィールドサービスプラットフォームを導入し、顧客体験を向上させることを希望しています。フィールドサービスマネジメントは、ビジネス全体を支える重要な要素です。
Zuperは、企業のROIを向上させ、顧客を満足させるために設計されたフィールドサービスマネジメントプラットフォーム。
Zuperは、HubSpotのマーケットプレイスから簡単にHubSpotにインストールすることができ、インストール後は、HubSpotのシステムに組み込まれ、HubSpotのCRMやService Hubと連携されるため、取引情報を営業チームにシームレスに提供することが可能です。
また、例えば、取引が特定の段階に達した際に作業を開始するなどのワークフローや意図に基づいて自動化を設定し、自動的に作業指示を作することも可能です。
世界中では、1日あたり約4.6億件のコンテンツが公開されているため、コンテンツマーケティングにおける競争が激化している昨今。
ただコンテンツを作成するだけの古い方法は機能せず、コンテンツの量が「王」とされる時代は過ぎ去りました。
HubSpot社の調査によると、短い形式のコンテンツ(インタビューやポッドキャスト)が好まれるという結果が出ており、2000語以上の文章を必要とするわけではないとされています。
また、長文コンテンツを作成し、それを長編ビデオやショート形式にすることにより、複数のコンテンツを生成することが可能となります。
重要なのは、更新されたコンテンツが優れたパフォーマンスを発揮すること。古い情報よりも新しい情報を求めるユーザーが多いため、定期的にコンテンツを更新することが重要とされています。
さらに、最近の傾向として、ユーザーはより具体的で詳細な情報を求めており、長いフレーズでの検索が増えているため、これに応じたコンテンツ作成が求められています。
「Breeze(ブリーズ)」は、その名のとおり「そよ風のように心地よく使用できるAI機能を提供する」という意味であり、業務効率化と生産性向上を支援するHubSpotの新しいAIツールです。
業務効率化と生産性向上を支援するHubSpotの新しいAIツール「Copilot」や、各業務領域のタスクを迅速に処理する次の4種類のAIエージェントのほか「コンテンツリミックス」や「売上予測」など、プラットフォーム全体に組み込まれた80種類以上のAI機能を備えています。
なお、AI機能は、2024年9月現在、英語に最適化されています。
また、10月4日時点でデモ環境に実装されていない機能があるため、ご了承ください。
参考:Breeze Copilotで生産性を向上 | HubSpot(ハブスポット)
「Breeze copilot(副操縦士)」は、ユーザーと交流しながら業務を支援するAI機能です。
以前は「Chat Spot」という名称だった機能ですが、チャット形式で指示を送信するとAIが適切な回答や対応を行います。
また、指示は音声入力も可能なことに加え、どのように指示を出せばよいか迷った際に活用可能なテンプレートが備わっています。
なお、日本語入力は可能ですが、日本語での出力は不完全です。
「Breeze Agents(代理人)」は、ユーザーの指示に応じて代わりに業務を遂行するAI機能です。
各業務領域のタスクを迅速に処理する次の4種類のAIエージェントを備えています。
参考:Breezeコンテンツーエージェント | HubSpot(ハブスポット)
1. コンテンツエージェント(日本語出力可)
ランディングページやポッドキャスト、導入事例、ブログ記事などのコンテンツをユーザーに合わせてパーソナライズし、作成・配信することにより、自社のマーケティング拡大に役立つ機能。
2. SNSエージェント(日本語出力不可)
Twitter、Facebook、Instagram、LinkedIn等のSNSアカウントを1つのツールで一元管理し、SNSマーケティングの効率化と成果最大化の実現に役立つ機能。
3. 案件創出エージェント(日本語出力不可)
マーケティングキャンペーンを分析し、有望なプロスペクトを特定して優先順位を付けるほか、パーソナライズされたEメールの生成など、マーケティング効果の増大に役立つ機能。
4. 顧客対応エージェント(日本語出力可)
チケットの解決を自動化してカスタマーサポートの規模を拡大。レポートと分析を活用することにより、チームのパフォーマンス向上に役立つ機能。
「Breeze Intelligence(ブリーズインテリジェンス)」は、CRM上のデータの拡充や購買意欲の評価等を実現するAI機能です。
参考:「Breeze」が新登場 — HubSpotのAIをご紹介|HubSpot(ハブスポット)
1. データエンリッチメント
企業および購買者のプロフィール情報をデータベースから取り込み、HubSpot Smart CRM上の会社レコードとコンタクトレコードを拡充する機能。
2. 購入者の興味関心
Webサイトへ訪れたユーザーのIPアドレスをもとにドメインを判定し、適性の高い有望な見込み客の特定を支援する機能。
3. フォームの短縮
Breeze Intelligenceの既知情報をフォームに自動で挿入し、見込み客のフォーム入力作業を簡略化することにより、コンバージョン率の向上を支援する機能を備えています。
INBOUND2024では、200以上の新機能の搭載と既存機能のアップデートが発表されました。
そのなかでもコンテンツ制作やマーケティングに役立つ機能をご紹介します。
1. 動画のコンテンツリミックス
AIを活用することにより、1つの動画を複数の動画クリップや音声コンテンツ・テキストコンテンツに変換し、包括的なキャンペーン展開に役立つ機能。
2. リードスコアリング
エンゲージメントの高い有望な見込み客の特定とフォローアップに役立つ機能。
3. Google拡張コンバージョン
ユーザー企業が持つHubSpot内のコンバージョンデータ(ファーストパーティーデータ)を活用し、Google広告のキャンペーン効果の改善に役立つ機能。
4. マーケティング アナリティクス スイート
マーケティングに関するあらゆる測定指標やレポートに1か所からアクセス可能な機能。
INBOUND2024で新たに発表された製品および機能の詳細については、こちらのページをご覧ください。
本記事は、2024年10月9日に一部追記しています。
米国マサチューセッツ州ボストンで開催されたHubSpot社主催の「INBOUND2024」。日本時間では、9月19日(木)から22日(日)に開催されました。
INBOUND2024では、HubSpotのプラットフォーム全体を強化するAI機能群「Breeze(ブリーズ)」に加え、200以上の製品アップデートが発表されました。
HubSpotの機能を最大限に活用し、インバウンドマーケティングを通じて企業の成長を高めたいという方は、ぜひご覧ください。