HubSpotレコード(コンタクト、会社、取引、チケット)は、フライホイールの図にあるように、HubSpotアカウントの中心です。これらのレコードは相互に関連付けられていて、常にプロスペクトに関する新しい情報を記録しており、それらの情報を活用して顧客の満足度を高めることができます。
HubSpotのレコードの力は、提供できるコンテキストの量にあります。1つのプロファイルで、重要な特徴(プロパティー)、アクションやイベント(Webページの閲覧履歴、Eメールの開封、営業電話など)、ワークフローの登録、リストメンバーシップ、見積もりなど、膨大な情報を確認できます。それだけでなく、レコードから実際に顧客とコミュニケーションをとることができます。Eメールの送信、電話、ミーティングの予約がHubSpotのレコードから実行できるのです。
これだけ膨大な量のコンテキストを1か所に集めると威力を発揮することは確かですが、それに伴ってデザイン上の問題も発生します。
ユーザーはHubSpotレコードで、膨大な情報を確認します。膨大な情報にアクセスできると同時に、その情報量に圧倒されずに理解できるデザインである必要があります。また、チームでのあらゆる使用ケースに合わせてカスタマイズできる必要があります。こうした目標を念頭に置き、HubSpotのレコードは長年にわたって何度かリニューアルを行ってきました。
そして1月14日にHubSpotレコードがさらなるリニューアルをするという発表を受けました。合理化が進み、顧客とのコミュニケーションをより円滑にするためにすべてのコンテキストへのアクセスがより簡単になると同時に、見やすさはそのままです。さらに、多くの新機能が追加されます。
以下で新しいレコードについて詳しく説明いたしますが、その前に、デザインの刷新と聞いて不安になられた方のために、現行のデザインもしばらくの間は使用可能であることをお伝えしておきます。
それでは、新しいHubSpotレコードがどう進化するのか見ていきましょう。
レコードに関して、「スクロールは生産性の敵だ」というフィードバックは長年にわたり多くのユーザーから何度も上がっていました。
1つの画面に表示される関連情報が多いほど、効率は高まります。その点を念頭に置いて、レコードのレイアウトが静的な2列からレスポンシブな3列へと変更あれます。
3列で表示されることにより、以前よりも多くのコンテキストを一目で確認できるようになり、スクロールする手間が大幅に軽減されます。
新しい列の内訳は次のようになっています。
【左列】
・特定のレコードタイプに関する重要情報
例)コンタクトの場合
概要カード、コミュニケーションサブスクリプションカード、ウェブサイトアクティビティ、予測リードスコアカード(Enterpriseを使用している場合)
【中央列】
・最近のアクティビティのタイムライン
【右列】
・他のタイプの関連レコード
例)コンタクトの場合
該当のコンタクトに関連付けされた取引
ビフォー:
アフター:
旧レコードのコミュニケーター(電話、Eメール送信、その他の機能を実行するセクション)はページ上部に固定されていました。何か新しいアクションを行う前に、そのレコードに関するコンテキストを理解するには、下へ下へとスクロールしてから一番上に戻る必要がありました。
新しいデザインでは、左側のサイドバーのコミュニケーションボタンをクリックするだけで画面下部にコミュニケーターがポップアップ表示されます。GmailやOffice365などの使い慣れたアプリと同じ仕様となっています。
新しいコミュニケーターのデザインにより、レコードの情報を表示しながらプロスペクトや顧客とコミュニケーションをとることができます。
ビフォー:
アフター:
タイムラインカードの外観が新しくなります。HubSpotの開発チームが各タイムラインカードに表示される情報を綿密に調べ、合理化しました。頻繁にアクセスする必要がない情報はホバー状態の背後に配置し、必要に応じて折りたたみました。全体的に、タイムラインは解析や読み取りが簡単になっています。1つ例を挙げると、タスクの詳細と関連付けが統合されました。
ビフォー:
アフター:
新しいレコードのデザインでは、単に既存の機能が強化されただけでなく、まったく新しい機能も豊富に追加されました。
顧客と情報に基づいたコミュニケーションを行うために必要なすべてのコンテキストが1つのレコードに表示されているとは限りません。
取引を行う営業担当の場合、1件のコンタクトの詳細を調べる必要があることもあれば、関連する会社のタイムゾーンを調べる必要があることもあります。サポート担当の場合、どの製品が顧客の最新の取引に関連しているかを確認する必要があることもあります。
新しいレコードのデザインでは、新しいプレビュー機能により、表示しているレコードから離れることなく関連付けられたレコードに関する情報をすばやく確認できます。何度もクリックしてレコード間を行ったり来たりする必要がなくなります。
画面が小さい場合や、タイムライン上の特定のアクティビティを表示するスペースを拡大して表示したい場合は、必要に応じて右のサイドバーを折りたたんだり展開したりできるようになります。
外観が合理化されただけでなく、タイムラインのアクティビティのインライン編集機能も追加されたため、より少ないクリック数でコメントを更新したりタスクの日付を変更したりできます。
ビフォー:
アフター:
また、所有者やチーム別にタイムライン内のCRMアクティビティを必要があるものだけに絞り込んで表示することもできます。
たとえば、営業チームが作成したアクティビティ、またはサポートチームが作成したアクティビティのみを表示するといったことができます。また、タイムライン検索機能も追加されているため、特定のアクティビティをすばやく見つけることができます。
上述のように、アクティビティコミュニケーションペインの挙動はみなさんが使い慣れているアプリに近いものになっています。この変更に伴い、コミュニケーションペインの最小化および最大化機能も導入しました。
いかがでしたでしょうか?
実装は来週からなので実際の使用感についてはまだわかりませんが、より快適にCRM機能を使えるようになると期待しています。
しばらくの間は旧バージョンに戻すこともできるので急には使いこなせなくても安心です。
CRMのHubSpotレコード機能が新しくなります。
・一箇所に多くの情報を集めたまま、見易さを損なわないようなデザインに刷新する
・スクロールして情報を確認する手間が省ける
・複数の情報にアクセスしてコンテキストを把握しなくてはならない状況でレコード間の移動をしなくてよくなる
・しばらくの間は旧デザインのレコードを表示に切り替えることも可能