【ノウハウ編】意外と見落とされがちな「MAに入れるデータ」を整備する

マーケティングオートメーション(MA)でマーケティングを進める際、顧客データ・会社データをインポートする必要があります。次のことに留意してインポートデータを整備しましょう。

まずは会社名を統一する

複数の部署から顧客データ・会社データを集めた場合、最初に実施するのは「会社名」の統一です。

sansanをはじめとした名刺管理ツールで管理されている場合は統一されているかもしれませんが、会社名は入力する人によって表記が分かれやすい部分です。
例えば「株式会社 タービン・インタラクティブ」の場合

  1. 株式会社 タービン・インタラクティブ
  2. 株式会社タービンインタラクティブ
  3. (株)タービン・インタラクティブ
  4. タービン・インタラクティブ

といったように同じ会社にもかかわらず、表記がぶれてしまいます。
CRMやMAでは、このままの状態でインポートするとすべて別データとして扱われてしまうため、データを集めたタイミングでどれか1つに統一する必要があります。
一度会社名データを見直し、同じ会社で異なる表記を見つけたら、データを統一するようにしましょう。

HubSpotではインポート後でも、管理画面からデータを統一することができます。
HubSpotナレッジベース:会社をマージする

重複した顧客データを統一する

次に顧客データの中に重複した顧客がいないかを確認します。
顧客が重複していると、会社名と同様、同じ顧客にも関わらず別データとして認識されます。
そのため、同じ顧客の場合は統一する必要があります。

CRMやMAで顧客を扱う場合、「メールアドレス」が顧客にとってユニークなデータ単位になります。
まずは、顧客データをメールアドレスでソートするとどれだけ重複データがあるか把握しやすくなります。
または、エクセルの関数を使って重複データを抽出する方法を使うと効率的に見つけられます。

データを統一する際は、統一する基準を決めて、関係者に共有すること忘れないでください。
例:データ作成日の新しいものに統一する など

また、HubSpotでは重複した顧客データを設定画面から簡単に統一(マージ)するすることができます。
HubSpotナレッジベース:コンタクトをマージする

MAで必要なデータ項目を精査する

既存の顧客データをそのまますべてインポートしようとすると、項目があっていなかったり、項目不足して十分なWebマーケティング活用することが難しくなってしまいます。
まずはWebマーケティング活動とその後の営業活動に必要な「最低限のデータ」を精査することが重要です。

あわせて必須項目も検討・精査しましょう。
必須項目は「マーケティング部門で必要な項目(メールマーケティングに必要な、メールアドレス・業種・都道府県など)」と「営業部門で必要な項目(アプローチする際に必要な、部署・電話番号など)」とをあわせて考えるとよいです。

例:BtoB企業(Webサービスベンダー)でインポートする場合の項目

★:必須項目

  1. ★氏名
  2. ★メールアドレス
  3. ★会社名
  4. ★役職
  5. ★部署
  6. ★電話番号
  7. 携帯電話番号
  8. 郵便番号
  9. 都道府県
  10. 市区町村
  11. 番地
  12. 業種
  13. 売上高
  14. 従業員数
  15. 導入予定製品
  16. 導入予定時期
  17. 導入目的
  18. 現状の課題

1~6はマーケティング部門・営業部門どちらも必ず使う項目のため必須にしています。
8~11はパンフレット送付など、オフラインでの作業が発生する場合に必要です。
12~14はマーケティング部門が施策の切り分けをする場合に必要です。
15~18は営業部門で必要な項目です。見積依頼など、商談につながるフォームで使います。

あくまでも参考ですが、このようなイメージでまずは顧客データを整理しましょう。

会社データ・顧客データをMAにインポートする

上記の整理が終わったら会社データ・顧客データをMAにインポートします。
HubSpotには「会社データ」と「コンタクトデータ」の2つのオブジェクトタイプがあります。インポートの方法は以下を参考ください。

コンタクトと会社を1つのファイルにしてインポートもできますし、会社データとコンタクトデータを別々にインポートした後に紐づけることもできます。

HubSpotナレッジベース:1つのオブジェクトタイプを持つ1つのファイルをインポートして、レコードを作成または更新する

HubSpotナレッジベース:複数のオブジェクトタイプを持つ1つのファイルでのレコードを一括で作成または更新する。

HubSpotナレッジベース:個別のファイルをインポートして、レコードの作成と関連付けを行う

まとめ

MAを活用する第一歩は顧客をコンタクトとしてインポートしてマーケティングに使える状態にすることです。
ですが、単純にデータをインポートするだけですとデータがそろっておらず、うまく活用できません。まずはデータを整理する作業が必要だということを把握しておきましょう。