マーケティングオートメーション(MA)でマーケティングを進める際、顧客データ・会社データをインポートする必要があります。次のことに留意してインポートデータを整備しましょう。
まずは会社名を統一する
複数の部署から顧客データ・会社データを集めた場合、最初に実施するのは「会社名」の統一です。
sansanをはじめとした名刺管理ツールで管理されている場合は統一されているかもしれませんが、会社名は入力する人によって表記が分かれやすい部分です。
例えば「株式会社 タービン・インタラクティブ」の場合
- 株式会社 タービン・インタラクティブ
- 株式会社タービンインタラクティブ
- (株)タービン・インタラクティブ
- タービン・インタラクティブ
といったように同じ会社にもかかわらず、表記がぶれてしまいます。
CRMやMAでは、このままの状態でインポートするとすべて別データとして扱われてしまうため、データを集めたタイミングでどれか1つに統一する必要があります。
一度会社名データを見直し、同じ会社で異なる表記を見つけたら、データを統一するようにしましょう。
HubSpotではインポート後でも、管理画面からデータを統一することができます。
HubSpotナレッジベース:会社をマージする
重複した顧客データを統一する
次に顧客データの中に重複した顧客がいないかを確認します。
顧客が重複していると、会社名と同様、同じ顧客にも関わらず別データとして認識されます。
そのため、同じ顧客の場合は統一する必要があります。
CRMやMAで顧客を扱う場合、「メールアドレス」が顧客にとってユニークなデータ単位になります。
まずは、顧客データをメールアドレスでソートするとどれだけ重複データがあるか把握しやすくなります。
または、エクセルの関数を使って重複データを抽出する方法を使うと効率的に見つけられます。
データを統一する際は、統一する基準を決めて、関係者に共有すること忘れないでください。
例:データ作成日の新しいものに統一する など
また、HubSpotでは重複した顧客データを設定画面から簡単に統一(マージ)するすることができます。
HubSpotナレッジベース:コンタクトをマージする
MAで必要なデータ項目を精査する
既存の顧客データをそのまますべてインポートしようとすると、項目があっていなかったり、項目不足して十分なWebマーケティング活用することが難しくなってしまいます。
まずはWebマーケティング活動とその後の営業活動に必要な「最低限のデータ」を精査することが重要です。
あわせて必須項目も検討・精査しましょう。
必須項目は「マーケティング部門で必要な項目(メールマーケティングに必要な、メールアドレス・業種・都道府県など)」と「営業部門で必要な項目(アプローチする際に必要な、部署・電話番号など)」とをあわせて考えるとよいです。
例:BtoB企業(Webサービスベンダー)でインポートする場合の項目
★:必須項目
- ★氏名
- ★メールアドレス
- ★会社名
- ★役職
- ★部署
- ★電話番号
- 携帯電話番号
- 郵便番号
- 都道府県
- 市区町村
- 番地
- 業種
- 売上高
- 従業員数
- 導入予定製品
- 導入予定時期
- 導入目的
- 現状の課題
1~6はマーケティング部門・営業部門どちらも必ず使う項目のため必須にしています。
8~11はパンフレット送付など、オフラインでの作業が発生する場合に必要です。
12~14はマーケティング部門が施策の切り分けをする場合に必要です。
15~18は営業部門で必要な項目です。見積依頼など、商談につながるフォームで使います。
あくまでも参考ですが、このようなイメージでまずは顧客データを整理しましょう。
会社データ・顧客データをMAにインポートする
上記の整理が終わったら会社データ・顧客データをMAにインポートします。
HubSpotには「会社データ」と「コンタクトデータ」の2つのオブジェクトタイプがあります。インポートの方法は以下を参考ください。
コンタクトと会社を1つのファイルにしてインポートもできますし、会社データとコンタクトデータを別々にインポートした後に紐づけることもできます。
HubSpotナレッジベース:1つのオブジェクトタイプを持つ1つのファイルをインポートして、レコードを作成または更新する
HubSpotナレッジベース:複数のオブジェクトタイプを持つ1つのファイルでのレコードを一括で作成または更新する。
HubSpotナレッジベース:個別のファイルをインポートして、レコードの作成と関連付けを行う
まとめ
MAを活用する第一歩は顧客をコンタクトとしてインポートしてマーケティングに使える状態にすることです。
ですが、単純にデータをインポートするだけですとデータがそろっておらず、うまく活用できません。まずはデータを整理する作業が必要だということを把握しておきましょう。