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第05回:クラウド化によるビジネススタイル変化

作成者: タービン・インタラクティブ|2009年7月7日

「雲の中でおしごと」・・・といってもファンタジーではありません。

「クラウドコンピューティング」という言葉をご存知でしょうか?IT業界では今もっとも旬なキーワード。生活やビジネスのスタイルを大きく変化させている現象です。「クラウド」とは雲。クラウドコンピューティングは「ソフトウェアやデータを手元のコンピューターに置くのではなく、(雲の中のような)インターネットの向こう側に置く」という考え方を指します。

ピンと来ませんか?例えばGoogleやYahoo!が提供するメールサービスをイメージしてください。ネットを使えばどこからでも利用できるこのようなサービスでは、みなさんのPCに専用ソフトやメールのデータを置く必要はありませんね。インターネット経由で「雲の中」にあるサーバ群にアクセスし、その中のソフトを使って、自分宛てのメールを読み、返信しているのです。

メールだけでなく、「文書作成」、「表計算」、「プレゼン作成」や「スケジュール管理」さらには「画像編集」といった多くの機能が、雲の中に用意され、無料、または非常に安価に利用できるようになっています。

最近流行している小型で低価格のPC、「UMPC(ウルトラモバイルPC)」は「ネットブック」とも呼ばれています。このカテゴリでは「データやソフトを置くためのハードディスクは小さいが、ネット接続のための無線LANは標準装備」とういうのがお約束。「雲の中のサービス」を活用するスタイルが前提となっているから「ネットブック」という訳です。なるほど、クラウドな世の中が進行していることを感じさせるますね。

ちなみにこの原稿も、Googleが提供するGoogle docsで執筆中。オフィスのPCより、寝室のネットブックが活躍することが多いこの作業とはとても相性がいいのです。

さて、企業の取り組みも同様です。本格的に導入するには数千万円単位の投資が必要だったCRM(顧客関係マネージメント)やSFA(営業管理)といった領域も、クラウド化することで、1人あたりわずかな金額で「レンタル」できようになりました。

小規模のチームですぐに運用がスタートできる支援システムの存在は、戦略の自由度を飛躍的に向上します。「必要なクラウドサービスを組み合わせ、目的にあわせて活用する」ノウハウは、企業が勝ち抜くための重要な鍵といえるでしょう。

(2009/07/08 中部経済新聞掲載)