新年度が始まって1カ月あまり。
この4月からWeb担当者を任され
「今月からGoogleアナリティクスを使って分かること教えて!」
と上司に言われてさあ大変。
「アクセス解析、どこから手をつけりゃいいんだ…。」
「そもそも、解析なんかしたことないし…。」
「数字だらけで、イメージつかない…。」
このようにお困りのWeb担当者さんは多いのではないでしょうか。
分析の基本は「データを比べること」。
ちょっとしたコツをつかめば、改善すべきポイントは浮かび上がってきます。
これから数回にわたり、Web解析士であるわたし長瀬がWeb担当者になったばかりの方を対象に「解析のコツ」をお話していきたいと思います。
1回目の今回は、「時間軸」を比較してアクセス解析データを読み取るコツについて解説いたします。
2年以上Googleアナリティクスが設定されているサイトであれば
最初は「1年間を月別に見て、前年同月で比べること」をおすすめします。
その理由は以下2点です。
(1)年間を通してどのような傾向があるかを把握できる。
(2)前年と比べて差がある場合、その理由は何かを考えることができる。
年間の傾向(トレンド)を掴み、データの差分から解析することが最も重要です。
Googleアナリティクスで簡単に表示できますので、まずはここから見ていきましょう。
※期間で見る場合の注意点
Googleアナリティクスのデータの保証期間は25カ月です。
実際はそれ以上前のデータも残りますが、数値の保証はされませんので、必要であればCSVでエクスポートしておくなどの対応を行うとよいでしょう。
右上の日付部分をクリックします。
期間を2014/04/01~2015/03/31と設定し、比較のチェックボックスをONにして「前年」を選択します。
その後「適用」をクリックしてください。
※ちょっとしたポイント
もし年間でマーケティング施策をいつやるかを念頭に見る場合であれば、会社の決算月を基準にして見るのがおすすめです。(施策の予算を取る時期を検討できるため)
前年同月のデータが抽出されました。
こちらで日別のデータを抽出しています。
表示されているグラフは日別のグラフです。
次に「月」を選択します。
月別のセッション数のグラフが表示されました。
2013年は年間を通してほぼ一定数のセッション数がある、
つまりこのサイトでは季節的な要因はないと見てよいです。
一方、2014年は2013年と比較すると9~10月、12~3月のセッション数が増加している、ということが分かります。
この時期に何か施策を行っていないかを確認しましょう。
実はこのサイトでは、2014年の10月と2015年の3月にセミナーを開催していました。
その集客に関する施策を行ったことがアクセス増加に繋がったと考えられます。
⇒では、その施策のうち、何がアクセス増加に繋がっているのか?
これを次に考えていくとよいでしょう。
1.ユーザー
ページビューの増減、セッション数の増減、ユニークユーザーの増減などが昨年と比較して増えたのか減ったのか、さらにその月はいつなのかから改善するべきデータが見えてきます。
2.ランディングページ
どのページがサイトの入り口となっているかを掴むためにランディングページで昨年よりセッション数が増えている部分または減っている部分をチェックしましょう。
特にトップページ以外の部分でセッション数の増加が多い場合、そのページの内容の需要が高いと考えられます。
3.キーワード
最もユーザーの要望が分かるキーワードを昨年と比べることで、ユーザーの興味の変化が分かります。
昨年よりも特出して多い検索キーワードがあれば、その内容をコンテンツに追加する、といったことを検討することができます。
以上を応用して、2014年度に初めて検索されたキーワード(自然検索)を見つける簡単な方法をお教えします。
右上の日付部分をクリックします。
期間を2013/04/01~2014/03/31と設定し、比較のチェックボックスをONにして「カスタム」を選択します。その後2014/04/01~2015/03/31と設定して「適用」をクリックしてください。
集客>キャンペーン>オーガニック検索トラフィックを選択します。
セッションをクリックしてソートします。
これを行うと、2013年度アクセスが0で2014年アクセスがあったキーワードが抽出できます。
これらの抽出した新規キーワードを元に、新たなコンテンツを考える、といったことが可能です。
また、Webサイト制作・リニューアルを成功させるためのチェックリスト10をこちらの記事にまとめていますので、是非ご確認ください。
「Webサイト制作を成功させるためのチェックリスト10」