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日々多くの新技術やツールが登場するなかで、約80%のマーケティング・営業・カスタマーサクセスのリーダー職が「導入済みの社内ツールから価値を得られていない」と回答していることや、10社中7社の企業が「社内に散らばるデータの扱いに苦労しながら業務を進めている」と回答(※)していることから分かるように多くの企業がそれらを事業の成長に活かしきれていない現状があります。
※2024年にHubSpot社が日本を含む世界10カ国で実施した独自調査による結果
そのため、HubSpot社は「使いやすさ、即効性、一元化」をキーワードとして、AI関連機能の総称である「Breeze」をはじめとする200以上の新機能の搭載と既存機能のアップデートを行いました。
本記事では、INBOUND2024で発表されたHubSpotの製品アップデート情報についてお伝えします。
「Breeze(ブリーズ)」は、カスタマープラットフォーム全体を強化するHubSpotのAI機能群です。
Breezeを活用することにより、生産性の向上やビジネスの成長を期待できるだけでなく、具体的なアクションに繋がる洞察を得ることが可能です。
日々の業務を支援する「Breeze Copilot」、作業の自動化を実現する「Breeze Agents」、データを拡張する「Breeze Intelligence」といった、業務の迅速化に役立つ機能を備えています。
Breezeは、現在ベータ版で使用いただくことが可能です。
「Breeze Copilot(ブリーズ コパイロット)」は、AIアシスタントとして、日常業務を支援してくれる機能です。
Breeze Copilotを活用することにより、企業調査や営業電話の準備、案件創出、CRMレコードの要約などを簡単に行うことが可能なため、営業成績の向上が見込めます。
また、コンテンツの作成や下書きの編集、タスクの効率化など、専属のAIアシスタントとしてマーケティングの効率化を後押しします。
さらに、チケット情報の要約や推奨返信文の表示機能を活用し、ワークフローを合理化することにより、チケット解決までの時間を短縮し、顧客満足度の向上にもつながります。
例えば、BDR担当者が新たなプロスペクトを調査する場合、「ボストンのSaaS会社を探して」といった簡単なプロンプトを与えるだけで、数秒で結果を取得し、Breeze CopilotがHubSpot Smart CRM™に会社を追加してくれます。
また、Breeze Copilotにいくつかのプロンプトを与えるだけで、アウトリーチEメールを作成してくれるため、コンタクトの詳細を追加して送信ボタンを押すだけでパーソナライズされた関連性の高いメッセージを送信することが可能です。
「Breeze Agents(ブリーズ エージェント)」は、マーケティング、営業、カスタマーサービスに特化した機能を備えており、計画から実行までのワークフローを自動化する機能です。
Breeze Agentsのすべての機能を活用し、コンテンツマーケティングやソーシャルメディア、営業の案件創出、カスタマーサービスなど、ビジネス全体の業務を自動化することにより、チームの作業効率が向上するだけでなく、顧客体験も向上します。
参考:「Breeze」が新登場 — HubSpotのAIをご紹介|HubSpot(ハブスポット)
コンテンツエージェントは、CRMデータの活用により、見込み客を惹きつけるコンテンツ制作を可能にする機能です。
コンテンツの作成に費やす時間を減らし、戦略的な取り組みに集中することが可能です。
参考:Breezeコンテンツーエージェント | HubSpot(ハブスポット)
SNSエージェントは、ソーシャルメディアのパフォーマンスや業界データ、マーケティングにおけるベストプラクティスを把握しており、SNSのトレンドが自社とどのように関連するのかを理解しています。
SNSエージェントは、それらすべての情報を活用し、さまざまなプラットフォーム向けに魅力的なソーシャルコンテンツの作成が可能です。
投稿の関連性が非常に高まり、SNSエンゲージメントも飛躍的に向上します。
参考:ソーシャルメディア向けAIエージェントでソーシャルチャネルを拡大 | HubSpot(ハブスポット)
案件創出エージェントは、CRMに登録された個々の見込み客に適切なアウトリーチを考案・実施することが可能なため、営業パイプラインの強化につながります。
最新のコンテキストを取得し、アウトリーチをパーソナライズして、的確かつ効果的なアウトリーチを送信してくれます。
インバウンドリードと信頼関係を築き、プロスペクトと素早くつながることが可能なだけでなく、確認する時間がなかった未処理のリードも処理することが可能です。
参考:Breeze案件創出エージェントで営業のアプローチを拡大|HubSpot(ハブスポット)
「Breeze Intelligence(ブリーズ インテリジェンス)」は、新たなデータエンリッチメントツールおよび購入シグナル分析機能です。
2億を超える企業のプロファイルと購入シグナルが集約されており、恒常的なデータ更新によって最新の優れたデータを活用することが可能です。
新しいリードがHubSpotのCRMに追加されたが情報がほとんどないという場合、このデータエンリッチメント機能を活用することにより、手作業でデータを探し出す作業は不要です。
データエンリッチメント機能は、レコードを作成してから、会社の業種、年間売上高、従業員数、所在地、SNSアカウントのリンク、コンタクトの役割、雇用主など、40を超える属性を追加することが可能です。
参考:データエンリッチメント | HubSpot(ハブスポット)
例えば、価格ページをじっくり見ているユーザーは、かなり強い興味関心を示していると言えるでしょう。
HubSpotの購入者の興味関心を把握する機能では、リバース(逆引き)IP*と拡充されたデータを活用し、対象市場において購入に至りそうな企業を特定することにより、匿名のユーザーを顧客へと転換することが可能です。
参考:IPデータなどから購入者の興味関心データを取得 | HubSpot(ハブスポット)
フォーム短縮機能では、Breeze Intelligenceのデータベースを活用し、フォームを動的に簡潔化しつつ、リードの把握やスコアリング、担当者への割り当てを迅速かつ正確に実施するためのデータを収集することが可能です。
既知の情報がフォームに自動入力され、入力が必要な項目だけがユーザーに表示され、フォームの入力項目を軽減します。
参考:フォームの短縮機能で自動で入力項目を最適化|HubSpot(ハブスポット)
この度、カスタマープラットフォーム全体で機能更新が行われ、Content Hub、Marketing Hub、Sales Hub、Service Hubなどにおいて、200を超える製品アップデートが行われました。
BreezeのAIエンジンを活用することにより、コンテンツ作成を自動化し、大量のアセットを一元的に管理して、コンテンツマーケティングの効率を向上することが可能です。
コンテンツリミックス機能では、コンテンツ再利用ソフトウェアを使用してアセットをさまざまなチャネルで使用できるように変換し、価値あるコンテンツを素早く複数のチャネル向けに発信することが可能です。
参考:AIで1つのコンテンツをSNS投稿や画像生成など簡単に再利用できる | コンテンツリミックス | HubSpot(ハブスポット)
HubSpotのAI搭載ブログ生成機能では、簡単なプロンプトを送信するだけで、AI搭載のブログ生成機能があなたの代わりに下調べから執筆まで済ませてくれるため、魅力的なブログ記事を短時間で仕上げることが可能です。
参考:無料で使えるAI搭載のブログ生成機能|HubSpot(ハブスポット)
HubSpotの人工知能(AI)搭載のウェブサイト生成機能では、シンプルな質問に答えるだけで単一ページのウェブサイトデザインを無料で自動作成することが可能です。
参考:会社ウェブサイトの制作に役立つAI搭載のウェブサイト生成機能|HubSpot(ハブスポット)
マーケティング担当者の有能なアシスタントとして、リードの創出やマーケティングの自動化に役立ち、目標に特化した効果的な施策の実施を支援してくれます。
HubSpotの人工知能(AI)搭載ツール「コンテンツアシスタント」のEメール生成機能では、Eメールの文面を自動的に作成することが可能です。
HubSpotのマーケティングツールや営業ツールに組み込まれているため、Eメールの下書きから、送信、効果の追跡や分析までを全て1か所で簡単に行うことが可能です。
参考:無料で使えるAI搭載のEメール生成機能|HubSpot(ハブスポット)
標準搭載のアナリティクス(分析)、レポート、ダッシュボードの各機能では、あらゆるマーケティングキャンペーンのパフォーマンスを1か所で測定することが可能です。
参考:無料のマーケティングアナリティクスでレポートを最適化|HubSpot(ハブスポット)
HubSpot SMS機能では、会議の予約を促進したり、イベントの最新情報を配信したり、時間制限のあるプロモーションを実行したりすることが可能です。
メッセージを適切なタイミングで送信し、各受信者の現地時間に基づいて非通知時間を設定することができるなど、企業とユーザーとのつながりを支援します。
SMSマーケティング機能は、現在英語版でのみご利用いただくことが可能です。
AI機能を活用することにより、パイプライン作成から成約までのプロセスを簡単に進め、リードをリピート顧客へ変換するための支援をしてくれます。
フォーキャストツールでは、営業パイプライン全体の状況を把握したり、チームで即座に案件の詳細を確認したりすることが可能です。
営業チームやカスタマーサービスチームが目標に対する進捗状況の把握や今四半期の業績の予想などに最適な機能です。
フォーキャストツールは、有料版のSales HubおよびService Hubでのみご利用いただくことが可能です。
参考:フォーキャストツール | HubSpot(ハブスポット)
AI営業ガイダンスツールでは、営業チームがさらに多くの案件を創出し、成約率を高めるためのAI搭載ツールとガイダンスを提供しています。
有望な潜在顧客とつながり、適切なタイミングで確度の高い取引に対応することによって、さらに関連性の高い効果的なアプローチが可能となります。
参考:AI営業ガイダンスツール | HubSpot(ハブスポット)
HubSpotの営業レポート作成ダッシュボードでは、カスタマイズ可能で見やすいレポートを素早く簡単に作成し、取引パイプラインやチームの成果、取引ステータスの変化、見込み客とのやり取り、コンバージョンなど、さまざまな情報をリアルタイムで確認することが可能です。
参考:営業営業レポート作成&パフォーマンス管理ダッシュボード | HubSpot(ハブスポット)
AI機能を活用することにより、顧客満足度の向上につながるサポート業務の拡大と顧客維持の促進を支援してくれます。
コミュニケーションインテリジェンスでは、大切な顧客との会話をCRM上に記録し、チームの業績向上につながる情報をすぐに抽出することが可能です。
競合他社のトレンドの数値化や、よくある懸念点の把握などが可能となり、データに基づいた意思決定によって、営業戦略の改善に役立ちます。
参考:コミュニケーションインテリジェンス | HubSpot(ハブスポット)
HubSpotのナレッジベースツールでは、ヘルプ記事を作成のうえ、カテゴリーやサブカテゴリー別に分類し、関連検索キーワードでタグ付けすることが可能です。
ナレッジベースツールで情報を提供することにより、顧客自身による問題解決に役立ちます。
参考:ナレッジベースツールで顧客によるセルフサービスを実現 | HubSpot(ハブスポット)
HubSpotのヘルプデスク機能では、一元的なデータに基づいて顧客からの問い合わせを明確に追跡することができ、顧客1人ひとりに寄り添ったサービスを提供することが可能です。
AIにより、担当者の負担を軽減するとともに顧客の満足度を向上させることが可能となり、カスタマーサポート業務の拡大にもつながります。
米国時間の9月18日から開催されたHubSpot社主催の年次イベント「INBOUND2024」。
AIアシスタントとして、日常業務を支援してくれる「Breeze Copilot」や、マーケティング・営業・カスタマーサービスに特化した機能を備えている「Breeze Agents」、データエンリッチメントツールおよび購入シグナル分析機能である「Breeze Intelligence」を備えているHubSpotのAI機能群「Breeze(ブリーズ)」をはじめ、200を超える製品アップデートが発表されました。
AIを搭載するHubSpotのツールを活用することにより、統合されたデータを通じて顧客を惹きつけ、生産性の向上だけでなく、ビジネス成長の促進にもつながります。
なお、INBOUND2024で発表された200以上の新機能の搭載と既存機能のアップデート情報については「Fall Spotlight | 新製品のご紹介 | HubSpot(ハブスポット)」からご覧いただくことが可能です。