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名刺を活用して見込み客を掘り起こす方法 ~HubSpot×Sansan連携~ | BtoBマーケティングならタービン・インタラクティブ

作成者: タービン・インタラクティブ|2024年06月28日

BtoB企業のマーケティング担当者向けに『名刺を活用して見込み顧客を掘り起こす方法』を具体的に解説する内容となっております。

本記事は、2024年4月23日ウェビナーで配信した内容をブログ化しております。
動画でご視聴されたい方向けに、本ウェビナーのアーカイブ動画もご用意しておりますので、ぜひご視聴ください。
アーカイブ動画はこちら

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目次

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見込み客とは?

お問い合わせから見込み客や商談につなげるためにはどうすれば良いか?というご要望をよく頂きます。お問い合わせを増やし、見込み客を商談につなげるための方法として、名刺管理ツールSansanとHubSpotの連携や設定の仕方や注意点などについてご説明します。

商談につながるお問い合わせを増やすには何が必要か

商談につながるお問い合わせを増やすには、広告を出稿したり、さまざまなメディアで配信・発信することも重要です。一番重要なのは一般的にBtoBでは企業がお客様になるため、1回で決めずいくつかの段階を踏んで導入に至るケースがほとんどです。

そうなった時に考えるべきことは、お問い合わせをしようか迷ってる人に対してどうアプローチしていくかが重要になってきます。興味のある資料をダウンロードするためにフォーム送信する人は課題解決の方法を考えていることがほとんどのため、このような人たちが増えるとお問い合わせも増え、商談に繋がってきます。

「課題を解決しようとする見込み客を増やすこと」が重要

顧客になる前には一定数の見込み客がいて、そのさらに下には課題や問題に気づいていない潜在顧客がいます。私たちが狙うべきは、課題や問題解決策を探している層をいかに増やすかという点です。見込み客の調査を行い、Web広告や自然検索での流入数を増やすことで、サービスをまだ理解していない人々にアプローチする方法を他の媒体でも実施していきます。このような見込み客に対しては、基本的にWebサイトに流入させ、そこからフォームを経由してお問い合わせに繋げる仕組みを考えて運用することが重要です。

一方、オフラインの施策としては、セミナーや展示会、テレアポなどが考えられます。これらの施策は最も分かりやすい例であり、ターゲットとなるお客様はWebサイトにまだ訪れていないことが多いため、実際に見込み客と接触する機会となります。このような場では名刺を交換することが一般的です。

関連記事:展示会集客を増やす7つのアイデア・失敗しないための事前対策とは

名刺を交換した人たちへのアプローチ方法が非常に重要になってくるので、オンラインでもオフラインでも、どちらの方法でも課題を解決できるように、見込み客へのアプローチを連携させることが大切です。名刺には氏名、会社名、部署、連絡先、電話番号、メールアドレスなどの情報が記載されており、これらの情報はアプローチする上で非常に重要な項目です。

営業は名刺を持ち、商談が進めば名刺のデータを基にやり取りを行いますが、商談に至っても失注する場合があります。そのような場合でも、名刺は次のマーケティング活動に活用することができます。

こうした名刺データをどのように活用していくかを考え、顧客との繋がりをうまく構築する仕組みを理解し、SansanとHubSpotのデータを活用して実施してみましょう。

名刺データをデジタル化

名刺データ活用の全体像

名刺データの活用は大まかに4段階に分けることができます。名刺データをそのまま使用するのではなく、まずはデジタル化します。ここでは日本でシェアが高いSansanを例に挙げます。

Sansanを使用して名刺をデジタル化し、社内で誰がどのような人と名刺を交換したのかを把握することができます。これにより、効果的なアプローチが可能になるのでデジタルデータ化を検討してみてください。

SNSでマーケティングを進めようと思った時に、SNSだけでは難しい場合は、HubSpotなどのマーケティングオートメーションツール(MAツール)を活用することが一般的です。 名刺データや顧客データを、メールでアプローチするためのデータとして活用し、連携することが次の段階として考えられます。

データを連携したら、アプローチを開始します。これにはメールマーケティングの費用がかかりますが、お礼メールを送るだけでなく、しっかりとしたアプローチをして次に繋がるような設定をおこなうことができます。メールツールやMAツールをうまく活用することで、効果的な進め方でお礼メールを設定することが可能です。
最終的にさらに興味がある人に対しては個別で相談します。このような仕組みもメールマーケティングの中で行い、お問い合わせに誘導することで、商談につながりやすいお客様を必然的に引き寄せることができます。このようなフローで名刺データを活用していくと良いでしょう。

名刺情報は、名刺管理ツールを導入していただくか、もしくはすでに導入されているかのどちらかになると考えます。こうしたツールを使用することで、常にデジタルデータとして名刺情報を保持しておくことが非常に有効です。

特にSansanとHubSpotは、すでに連携ツールや連携アプリが無料で提供されているため、無料で連携することができます。連携の設定についても、開発が難しいものやAPI導入が必要となる複雑な手順はなく、簡単な設定で進めることが可能です。自動的に項目を連携させる環境が用意されているので、まずはこれを活用してデータを連携させることができます。

実際どういうデータが連携できるのか?

実際どういうデータが連携できるのかというと、主にこの左に書いてあるデフォルトの項目内容になります。

連携できるデータ項目例

基本的にデジタル化して取り込んだデータを使ってメールや電話でアプローチしていきます。
氏名、会社名、役職、メールアドレスなどが名刺に含まれるデータは、非常に有効です。
右側のカスタム項目というものは、HubSpotとSansanの連携アプリで設定することができます。この設定は無料ではなく、別のエディションを導入する必要があります。例えば、「Operations Hub」というHubSpotのエディションを導入することで、カスタム項目を追加できます。

タグと書いてある赤枠ですが、 このタグがSansanとHubSpotを繋ぐ際に非常に重要なものになってきます。

データをMAツールと連携する際のポイント

このタグは名刺データからどの部署の人物か、その人の属性や特性、どの施策で名刺が交換されたのかという情報を読み取ることができます。
SNSの機能でもSNSの分類や、リスト抽出を行っています。デジタル化して取り込んだデータはHubSpotにも連携ができ、誰に対してアプローチをするか、より簡単にリスト化ができる利点があります。

例えば、取引先や展示会ですが、展示会の参加者に対してアプローチのメールを送る際に、展示会というタグが付いている人だけをHubSpot側でリスト抽出する設定が可能です。自動的にそのデータをリストアップし、対象者にメールを送信することができます。タグの活用方法については、1度考えるだけで済みます。具体的なメールの内容やアプローチ方法については後で説明しますが、自動連携できる他の利点もあるため、送信対象者を事前にリストアップし、送るべきメールの受信者を決める必要があります。

商談中にこのようなアプローチメールを送ってしまうと、営業活動に不要な影響を与える可能性があるため、検討が必要です。営業のアプローチと異なる内容のメールが送られた場合、相手が困るケースもあるため、マーケティングで名刺データを活用する際は、営業や事業部に送らないべき対象者に関する情報を共有しておく必要があります。
メールアプローチだけを考えるのであれば、大企業の役員の情報は除外しておいても良いです。アプローチしてもなかなか次に繋がることが少なく、そもそもメールを開封してくれないケースが多いためです。また、競合パートナーもアプローチする必要はないので、除外しておきましょう。

名刺データをメールマーケティングで活用

展示会で名刺を何十枚、何百枚も交換した後に何をするかというと、展示会で名刺を交換した方に対して、お礼のメールを1回送ることはどこの企業様も対応されると思いますが、それだけで終わってしまうことが多いです。せっかく交換した方々に対してお礼のメールを送るだけでなく、少しでも興味を持ってくれた方に対して次に繋がるようなアプローチをすることがあります。

最適なフォローメール設計の全体像

あらかじめ用意した動画やサービス資料をお礼メールに載せて送るのがベストです。どのような効果があるかというと、メール内の資料や動画をダウンロードして閲覧したり、視聴したりすることで、メールを受け取った人の興味関心を把握することができます。興味がある人には次のステップに進んでご相談の誘導ができます。

メールでアプローチする場合、本当にアプローチした方が良い人というのが分かるので、情報が絞られます。そうすると、元々興味がある人に対して営業がアプローチしていくため、効率的に商談へつながる可能性が高いです。

メールマーケティングとして活用例

興味がある人に対して資料を送付するという形で、メール本文の構成を作れば効果的なフォローを実現することができます。
例えば、メールを送る場合、導入事例などいくつか用意します。お客様がメールの内容を確認し、興味のある事例を確認、資料をダウンロードします。ダウンロードした情報はMAツールに登録されます。

資料をダウンロードした人に対してその後にまたお送りするものとして、ご相談のメールのような文例をご紹介します。

「1対1でご相談できるので、ぜひここからお問い合わせしてみてください。」というように、実際にお問い合わせしてきた人の気持ちになってメールを書くことが大切です。本当に興味がある人は次のお問い合わせに繋がる可能性が高まりますので、お問い合わせに繋がるリンクもメールで設定しておきます。
このような文例でアプローチをしていくことで、無料相談の成約率も上がり、展示会で交換した名刺がどれだけ商談に繋がるかが検証でき、全員にアプローチするのではなく、興味のある人に対して重点的にアプローチすることができます。

関連記事:成果の出ない展示会を見直そう!効果計測方法と成功ポイントとは

SansanとHubSpot連携の落とし穴

展示会で交換した名刺を基にしたメールマーケティングの例をお話ししましたが、最後に連携の際の落とし穴を少しだけお伝えしておきます。

連携アプリの問題

SansanとHubSpotの連携アプリを使った際、名刺が新しく更新された場合、図のように新しい名刺データがHubSpotに正しく連携されない事例が発生することがあります。

技術面の話になりますが、SansanのデータとHubSpotのデータの構成が少し異なるということが起因しています。

Sansanでは、名刺情報のデータと、名刺に紐づく人物データの2つを管理しています。HubSpotとの連携において注意すべき点は、最初に連携した名刺データは紐付けられますが、その後同じメールアドレスを持つ名刺が更新されても、自動的に更新されないという仕様になります。同じ名刺でありながら、メールアドレスが異なる場合、HubSpotとSansanでの連携が成立しません。

そのため、同じお客様から新しい名刺をいただいた際は、同じ山田太郎さんでもHubSpotのデータ上では情報が更新されていないという問題が発生します。

連携問題の解決策

解決策としては、定期的にSansanのデータをCSV形式でエクスポートし、HubSpotにインポートすることで問題を解決できます。